FCアンドラは1942年10月15日、アンドラ公国の首都アンドラ・ラ・ベリャで創設された、同国初のサッカークラブである。アンドラ国内にリーグ戦が整備されたのは1995年まで待たなければならなかったため、クラブは1948年から隣国スペインのサッカーリーグに参入するという異色の歩みを選んだ。1963年にカタルーニャサッカー連盟へ加盟し、翌1963–64シーズンよりカタルーニャ州の地域リーグでの競技を開始した。
クラブの歴史において特に語り継がれるのが、1993–94シーズンのコパ・カタルーニャ制覇である。FCバルセロナとRCDエスパニョールという国内トップクラブを連破して頂点に立ったこの優勝は、小国のクラブが大舞台でも輝ける可能性を示した象徴的な出来事だった。1995–96シーズンにはコパ・デル・レイでベスト16に進出するなど、地域の枠を超えた存在感を示した時期もあった。
クラブの転換点となったのは2018年12月、スペイン代表として名を馳せたジェラール・ピケがKosmos Global Holdingを通じてクラブ株式の90%を取得し、会長に就任したことである。以降、積極的な投資と強化が進み、2019年にセグンダ・ディビシオンBへ参入。2021–22シーズンにはプリメーラ・ディビシオンRFEFグループBで優勝し、クラブ史上初めてスペイン2部リーグ(セグンダ・ディビシオン)への昇格を果たした。
ホームスタジアムはアンドラ・ラ・ベリャのエスタディ・ナシオナル。主権国家に拠点を置きながらスペインリーグに参加するという唯一無二のアイデンティティが、このクラブを特別な存在にしている。

