リヴァプールFCは1892年6月3日、アンフィールドの土地所有者であったジョン・ホールディングによって創設された。同地で先にプレーしていたエヴァートンが土地問題で退去したため、ホールディングが新たなクラブを立ち上げる形となった。以来130年以上、リヴァプールはアンフィールドを本拠地とし続けている。クラブの象徴となる赤一色のユニフォームは、1964年にビル・シャンクリー監督が「選手をより大きく、威圧的に見せたい」という理由で、それまでの赤シャツ・白パンツから全身赤に変更したことに由来する。
ビル・シャンクリー時代(1959-1974)と続くボブ・ペイズリー時代(1974-1983)が現代のリヴァプール王朝を築いた。ペイズリーは欧州チャンピオンズカップを3度(1977、1978、1981)制覇した史上唯一の監督として歴史に名を刻む。ジョー・フェイガンが1984年に4度目を、ラファエル・ベニテスが2005年「イスタンブールの奇跡」(前半0-3から PK 戦の末ACミランを下した伝説の決勝)で5度目を達成。2019年にはユルゲン・クロップ監督のもと6度目の欧州王者となり、翌2019-20シーズンには30年ぶりとなるリーグタイトルを獲得した。リーグ優勝19回はマンチェスター・ユナイテッドと並ぶイングランド最多タイで、最新タイトルは2024-25シーズンにアルネ・スロット監督のもと達成された。
1985年のヘイゼル・スタジアムの悲劇(決勝でのユヴェントスサポーター39名死亡)と1989年のヒルズボロの悲劇(リヴァプールサポーター97名死亡)は、クラブの歴史とアイデンティティの中心にある。特にヒルズボロを巡る正義を求める長年の運動は、2016年の検視陪審で「違法殺人」の評決を勝ち取り、サポーターを象徴する闘いとなった。クラブのアンセム「You'll Never Walk Alone」(ロジャース&ハマースタインのミュージカルからジェリー&ザ・ペースメイカーズが歌った楽曲)は、世界で最も認知されるサッカーアンセムの一つ。マンチェスター・ユナイテッドとの「ノースウェスト・ダービー」、隣人エヴァートンとの「マージーサイド・ダービー」が今もクラブを象徴する戦いである。アンフィールドの「This Is Anfield」のサインと「コップ」スタンドは、世界のサッカー文化のアイコンとなっている。

