コモロ代表は1979年に創設され、アフリカ東海岸沖のインド洋に浮かぶ島嶼国家を代表するチームとして歩みを始めた。最初の公式大会への出場は同年のインド洋島嶼競技大会で、ここで銅メダルを獲得。1985年大会でも同じく銅メダルを手にしている。長らく国際試合の機会は限られており、大陸レベルの舞台での存在感は薄かった。
2003年にアフリカサッカー連盟(CAF)へ加盟し、2005年にはFIFAの正式メンバーとなったことで、ワールドカップやアフリカネイションズカップの予選に参加できるようになった。チームのニックネームは、コモロ沿岸に生息する希少魚にちなんだ「レ・セラカント」。2015年の2018年FIFAワールドカップ予選では、史上初めてワールドカップ予選の1回戦を突破するという歴史的な快挙を成し遂げた。
最大の転機は、2021年アフリカネイションズカップへの初出場である。コモロはグループステージでガーナを3対2で破り、この勝利は大会史上最大の番狂わせの一つとして広く語り継がれている。この結果により、コモロはアフリカサッカーにおいて真に競争力のある存在として認知された。
2020年代に入ってもチームは着実に成長を続けており、2024年COSAFAカップでは初の準決勝進出、2025年大会では3位入賞を果たしている。小さな島国が大陸の強豪と互角に渡り合う姿こそが、このチームのアイデンティティである。
