NACブレダは1912年9月19日、オランダ南部・北ブラバント州ブレダにて、ADVENDOとNOADという2つのクラブが合併して誕生した。クラブ名はその2つの略称を組み合わせたもので、Cは「Combinatie(コンビナティ=合同)」を意味する。フルネームを展開すると「決して諦めずに前進し、楽しく有益な娯楽とくつろぎのひとときを、ブレダの仲間とともに」というオランダ語の長いフレーズになる。
クラブ史上最初の黄金期は1920年代から1930年代にかけてで、当時のNACはオランダ屈指の強豪として知られていた。1921年にはアヤックス、Be Quick 1887、ゴー・アヘッドを破り、オランダ全国選手権を制覇。これがクラブ唯一のリーグタイトルである。また、この時代に南部地区の優勝を6度重ねるなど地域での支配力も際立ち、技術的に洗練されたプレースタイルが広く称賛された。さらに1973年5月31日には、KNVBカップ決勝でNECナイメヘンを2-0で下して優勝を果たした。これがクラブ唯一のカップタイトルとなっている。
NACの歴史は財政難、降格、そして復活の繰り返しでもあった。ブレダ市は幾度となくクラブの存続を支援し、2003年にはホームスタジアムを買い取るという形で経営危機を救った。その感謝の意を込め、NACは同年クラブ名に「ブレダ」を正式に付け加えた。ホームスタジアムは、創設期からクラブを支えた象徴的な人物アントーン「ラット」・フェルレフの名を冠したラット・フェルレフ・スタディオン。クラブは2024年にプレーオフを制してエールディビジ昇格を果たしている。
熱狂的なホームの雰囲気は「アヴォンジェ・NAC(NACの夜)」として知られ、ブルゴーニュ的な陽気さとビール、そして激しい声援が融合したその独自の文化は、クラブのアイデンティティそのものとなっている。

