ラージョ・バジェカーノは1924年5月29日、マドリードのプエンテ・デ・バジェカス地区で創設された。バジェカスはスペイン内戦時代から続く労働者の街であり、クラブ名の「ラージョ(雷・稲妻)」は創設時の地元クラブのひとつから受け継がれた。
クラブの歴史は「エレベータークラブ」という言葉がよく似合う。プリメーラ・ディビシオン(ラ・リーガ)とセグンダ・ディビシオンの間を幾度も行き来してきた。最も輝かしいシーズンは2000-01年のUEFAカップで、準々決勝まで勝ち進み、最終的に準優勝したデポルティーボ・アラベスに敗れたものの、スペイン中小クラブの底力を世界に示した。国内では2017-18シーズンにセグンダ・ディビシオンを制して1部昇格を果たしたことが最大のタイトルとなる。2024-25シーズンにはラ・リーガで8位に入り、24年ぶりの欧州カップ戦出場権を獲得。2025-26年のUEFAカンファレンスリーグでは主要大会のリーグフェーズに初参加を果たした。
マドリード市内ではレアル・マドリードとアトレティコ・マドリードに次ぐ第3のクラブとして位置付けられているが、ラージョの存在価値はそれだけではない。クラブとスタジアムは地域コミュニティと深く結びついており、反ファシズム・反差別を掲げるウルトラスグループ「ブカネロス」が象徴するように、政治的・社会的なメッセージを発信し続けるその姿勢こそが、このクラブを唯一無二の存在にしている。

