サンマリノ・アカデミー(通称:サンマリノ)は、イタリアに完全に囲まれた小共和国、サンマリノ市を拠点として2004年に創設されたクラブである。サンマリノ・フットボール連盟が直接運営しており、同国に女子国内リーグも女子代表チームも存在しないという特殊な環境のなかで、国内の女子サッカーを担う唯一の存在として機能している。
クラブはイタリアのピラミッド最下層にあたるエミリア=ロマーニャ州のセリエDからスタートし、2007–08シーズンには25勝2分1敗という圧倒的な成績でセリエDを制覇して昇格を果たした。その後、降格と昇格を繰り返しながら力をつけ、ミルコ・バラチッチ監督のもとで2015–16シーズンにセリエCとコッパ・エミリアのダブルを達成。クラブ史上初となるセリエB昇格を実現した。
2017年夏には育成部門と女子部門を体系的に管理するため「サンマリノ・アカデミー」として組織を再編。アラン・コンテ監督就任後はさらに飛躍し、2018–19シーズンにセリエCグループCを制して再びセリエBへ昇格。続く2019–20シーズンはCOVID-19の影響でリーグが中断されたが、補正係数を用いた修正順位により2位と認定され、2020–21シーズンにイタリア女子サッカーの最高峰セリエA初参戦という悲願を達成した。
2020年代には男子育成部門も整備され、2023–24シーズンからカンピオナート・サンマリネーゼへの参加が始まった。「別の国のリーグ体制のなかで自国を代表する」という唯一無二のアイデンティティこそが、このクラブの本質を物語っている。

