サウサンプトンFCは1885年、イングランド南部ハンプシャー州サウサンプトンのセント・メリーズ教会に属する青年組織を母体として創設された。教会との深いつながりが、現在も受け継がれる愛称「ザ・セインツ(The Saints)」と赤白のチームカラーの由来となっている。
サザンフットボールリーグで6度の優勝を重ねた後、1920年にフットボールリーグへ加入。その後は2部と3部の間を行き来する時代が続いたが、クラブ最大の栄光は1976年5月1日に訪れた。当時2部所属だったサウサンプトンは、FAカップ決勝でボビー・ストークスのゴールによりマンチェスター・ユナイテッドを1-0で下し、唯一のFAカップ優勝を果たした。ローリー・マクメネミー監督のもとでトップフライトに復帰した後、1983-84シーズンにはリーグ戦で史上最高位となる2位を記録し、ケビン・キーガン、GKピーター・シルトンらを擁する魅力的なチームを形成した。1992年にはプレミアリーグの創設メンバーとなった。
1990年代から2000年代初頭には、サウサンプトン一筋で209ゴールを積み上げたマット・ル・ティシエが「ル・ゴッド」と称され、クラブの象徴として愛された。2005年にトップフライトから27年ぶりに降格し、2009年にはリーグ1(3部)まで転落したが、2010年のフットボールリーグトロフィー制覇を足がかりに連続昇格を果たし、2012年にプレミアリーグへ復帰。2023年に再び降格したものの、2024年のチャンピオンシップ・プレーオフ決勝を制して1年での返り咲きを実現した。しかし2025年4月、再度チャンピオンシップへの降格が決定した。
地理的な近さと両都市の港湾都市としての歴史を背景に、ポーツマスとの「サウスコースト・ダービー」はクラブのアイデンティティに深く刻まれたライバル関係となっている。
