徳島ヴォルティスの歴史は1955年、製薬大手・大塚製薬が徳島県徳島市に創設した実業団サッカー部にさかのぼる。長年にわたり企業チームとして活動し、1990年に旧日本サッカーリーグ2部へ昇格したものの、親会社の方針によりプロ化には慎重な姿勢が続いた。
クラブのアイデンティティは1990年代半ばに「ヴォルティス」という名称とともに形作られた。これはイタリア語で渦を意味する「Vortice」を語源とする造語で、徳島の名所・鳴門の渦潮にちなんでいる。パワー・スピード・結束力で観客を興奮の渦に巻き込むというクラブの理念を象徴する言葉だ。2003・2004年のJFL連覇を経て、2005年にJリーグへ加盟。当初は2007・2008年と2年連続最下位に沈むなど苦しい時期もあったが、美濃部直彦監督のもとで着実にチームを再建していった。
クラブ史上最大の転機は2013年に訪れる。J1昇格プレーオフ決勝で京都サンガを2-0で破り、四国のクラブとして史上初めてJ1の舞台に立つことを決めた。2014年のJ1初挑戦は1シーズンでの降格という結末となったが、この歴史的な一歩の意義は色あせない。その後、リカルド・ロドリゲス監督体制のもとで戦術・組織を磨き上げ、2020年にはJ2リーグを制して優勝。クラブ唯一のリーグタイトルを獲得し、2021年に再びJ1へ挑んだ。
J2に戻った現在も、大塚製薬グループおよびポカリスエットのスポンサーシップのもと、鳴門のポカリスエットスタジアムを本拠地に四国を代表するクラブとして戦い続けている。

