清水エスパルスは1991年2月、静岡県静岡市清水区を本拠地として創設された。1993年にJリーグが開幕した際の創設10クラブ(オリジナル10)のひとつであり、企業の実業団チームを母体とせず、静岡県ゆかりの選手たちを中心に立ち上げられたという点で、当時のJクラブの中でも異色の存在だった。
クラブ名の「S」はShizuoka(静岡)・Shimizu(清水)・Soccerの頭文字を、「パルス(PULSE)」はチームとサポーターが刻む鼓動を意味する。チームカラーのオレンジは、静岡の特産品であるみかんをイメージして採用された。ホームタウンの静岡は「サッカー王国」と称され、全国屈指の高校サッカーの名門校や多くの日本代表選手を輩出してきた土地柄であり、クラブのアイデンティティはその風土と深く結びついている。
クラブ史上最も輝かしい時代は1990年代後半から2000年代初頭にかけてで、1996年にヤマザキナビスコカップで初タイトルを獲得。1999〜2000年にはAFCアジアカップウィナーズカップを制してアジア制覇を達成し、2001年には天皇杯を優勝、2001・2002年には富士ゼロックス・スーパーカップを連覇した。一方でJ1リーグ優勝には手が届かず、1999年のチャンピオンシップでは宿敵ジュビロ磐田にPK戦の末に敗れたシーンが象徴的な場面として語り継がれている。
同じ静岡県を本拠とするジュビロ磐田とのライバル関係は、Jリーグ創設時から続く地域を二分する争いであり、選手育成や成績面での競争も含めてクラブの歴史に深く刻まれている。近年はJ1とJ2を行き来する時期が続いたが、2024年にJ2優勝を果たし、2025シーズンはJ1への復帰を果たした。

