アクセル・ローラン・アンジェル・ウィッツェルは1989年1月12日、ベルギーのリエージュで生まれた。ポルトガル・カーボベルデ系の父とベルギー人の母を持つ彼は、スタンダール・リエージュのアカデミーを経て2006年にトップデビュー。リエージュ在籍中にベルギー・ファースト・ディビジョンを2度制覇し、欧州でも最も有望な中盤として注目を集めた。
ベンフィカへの1シーズンを経て、2012年にロシア史上最高額となる約4000万ユーロでゼニト・サンクトペテルブルクへ移籍。4年間でロシア・プレミアリーグを2度制覇し、その後中国スーパーリーグの天津権健でプレーしたのち、2018年にボルシア・ドルトムントへ移籍した。
ドルトムントでの活躍は特筆に値する。正確無比なパスと最終ラインを守るポジショニングでバイエルン・ミュンヘンとタイトル争いを演じるドルトムントの要となり、2021年DFBポカール制覇にも貢献。ジュード・ベリンガムやマルコ・ロイスとともにピッチの中心を担った。2022年にはアトレティコ・マドリードへ移籍し、ディエゴ・シメオネ監督の指導のもとセンターバックとして新境地を開き、2024年に現役を引退した。
ベルギー代表では「黄金世代」の中核を担った。2008年のデビュー以来130試合以上に出場し、2014年・2018年(3位)・2022年のW杯すべてに出場。ロベルト・マルティネス監督時代にベルギーがFIFAランキング1位を記録した時代も、中盤の軸として君臨し続けた。
身長187センチの左利きセントラルミッドフィールダー。パスの正確さと対人強度を兼ね備えた選手で、アトレティコ移籍後にセンターバックとして見事に適応した知性は、単なる運動能力を超えた選手の本質を示している。
