ソフィアン・アムラバトは1996年8月21日、オランダのハイゼンでモロッコ系のサッカー一家に生まれた。兄のノルディンもモロッコ代表となった選手である。ソフィアンはユトレヒトのアカデミーで育ち、10代でエールディヴィジにデビュー。フェイエノールト、クラブ・ブルージュを経る中で、オランダ式の規律あるアンカーとして基礎を固めた。
キャリアを鍛え上げたのはイタリアだった。エラス・ヴェローナでセリエA屈指の強度を持つボール奪取型MFとして評価を高め、2020年にフィオレンティーナへ移籍。フィレンツェではUEFAヨーロッパカンファレンスリーグ決勝、コッパ・イタリア決勝を経験し、2022年W杯ではスペインとポルトガルを破ってベスト4へ進んだモロッコの中盤を象徴する存在になった。2023-24シーズンのマンチェスター・ユナイテッドへのレンタルでは、プレミアリーグとFAカップの経験も加えた。
その後フェネルバフチェへ加入し、2026年5月時点ではラ・リーガのレアル・ベティスへレンタルされている。テンポ管理とポジショニングが厳しく問われるリーグで、ワンボランチ、ダブルボランチ、時にはセンターバックのカバー役までこなし、クラブと代表の双方で中盤の基準点であり続けている。
モロッコ代表には2017年にデビューし、近代代表史で最も充実した時期の中心にいる。2018年W杯、2022年W杯、複数のアフリカネイションズカップ、2026年W杯予選を経験。2022年W杯ベスト4と、その後もアフリカで上位を争い続けるチームの安定感は、ワリド・レグラギ監督の中盤に彼が与えるバランスと深く結び付いている。
身長は約185センチの右利き守備的MF。運動量、タックル範囲、感情のこもった強度で定義される選手で、華美なパサーというより、リズムを整えスペースを閉じる存在だ。スタイルはより規律あるジェンナーロ・ガットゥーゾ、あるいは中央を守りながら守備の瞬間を前進へ変えるハビエル・マスチェラーノに近い。
