スペイン代表は、1909年に設立されたスペインサッカー連盟(RFEF)を統括団体とし、20世紀初頭から国際舞台で活動してきた。欧州でも歴史ある代表チームのひとつであり、1964年には地元開催のUEFA欧州選手権で初タイトルを獲得している。しかしながら、ラ・リーガが擁するクラブの高い水準と比べ、長らく代表チームは期待に応えられない時期が続いた。
転機となったのは2000年代後半から2010年代前半にかけての黄金時代である。FCバルセロナとレアル・マドリードの選手を中心に構成されたスカッドは、「ティキ・タカ」と呼ばれるポゼッション重視のスタイルを確立し、UEFA EURO 2008、2010 FIFAワールドカップ(南アフリカ大会)、UEFA EURO 2012と三大会連続で主要国際大会を制覇した。この三連覇は国際サッカー史上でも類を見ない偉業であり、スペイン代表の代名詞となるとともに、世界のサッカー戦術に多大な影響を与えた。
2010年代中盤は世代交代の移行期となったが、若い才能の台頭により再び力を蓄えたスペインは、2021年にUEFAネーションズリーグ、2024年にはUEFA EURO 2024を制し、世界トップクラスの地位を維持していることを示した。高い技術力、戦術的洗練度、そしてラ・リーガのクラブを通じた世界屈指の育成基盤が、このチームのアイデンティティを形成している。

