マンチェスター・シティFCのルーツは1880年、マンチェスター東部の労働者街ウェスト・ゴートンの聖マーク教会のチーム「セント・マークス」に遡る。地域のギャング抗争や貧困問題への対応として教会が設立した社会奉仕的なクラブだった。何度かの改名を経て1894年に「マンチェスター・シティ」となり、以来クラブカラーとして空色(スカイブルー)を採用している。1923年から2003年まで本拠地としたメイン・ロードを離れ、現在は2002年コモンウェルスゲームズのメイン会場として建設されたエティハド・スタジアム(旧シティ・オブ・マンチェスター・スタジアム)でプレーしている。
2008年以前のシティ史の大半は、マンチェスター・ユナイテッドの影に隠れる時代が続いた。1936-37、1967-68シーズンと2度のディビジョン1優勝を達成し、後者はジョー・マーサー監督とマルコム・アリソンのコンビによる伝説的な時代——FAカップ、リーグカップ、1969-70年のUEFAカップウィナーズカップも獲得した。その後はリーグ間昇降格を繰り返す不安定な時代が続き、1998-99シーズンには3部リーグでプレーした年もあった。2008年のシェイク・マンスールによる買収がクラブの運命を一変させ、アブダビの投資により世界屈指の資金力を誇るクラブへと変貌した。
ペップ・グアルディオラ体制(2016年-現在)は、マンチェスター・シティ史上最も成功した時代である。カタルーニャの名将のもとで、プレミアリーグ6度(うち2020-21年から2023-24年まで4連覇という英国史上初の偉業を含む)、2022-23シーズンの「トレブル」(プレミアリーグ+FAカップ+UEFAチャンピオンズリーグ、英国2クラブ目)、2023年FIFAクラブワールドカップ、2023年UEFAスーパーカップを制覇した。ケヴィン・デ・ブライネ、セルヒオ・アグエロ、アーリング・ハーランド、ヴァンサン・コンパニ、ダビド・シルバ、ヤヤ・トゥーレ、フィル・フォーデン、ロドリらがこの時代を象徴する。2024年にロドリが受賞したバロンドールはクラブ初の個人世界一の栄誉となった。マンチェスター・ユナイテッドとの「マンチェスター・ダービー」、リヴァプールやアーセナルとのプレミアリーグ・タイトル争いが、現代のクラブを定義する戦いである。

